スロベニア旅行記(ブレッド城)
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ブレッド城
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展望台からの景色を楽しんだ後は、ブレッド城の中にある礼拝堂を見学します。正面の祭壇には、本来は聖母マリア像が置かれているそうですが、今回は見当たりませんでした。右側には聖ペテロ像が飾られている祭壇があります。

礼拝堂の正面
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聖ペテロ像がある祭壇 |
この礼拝堂は16世紀にゴシック様式で造られました。17世紀に改装され、そのときに周囲にフレスコ画が描かれました。その中には神聖ローマ帝国の皇帝ハインリヒ2世と皇妃クニグンデが描かれています。

神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世 |
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皇妃クニグンデ |
ハインリヒ2世は神聖ローマ帝国の第4代皇帝で、初代皇帝オットー1世(在位962〜973年)を祖とするザクセン朝の出身でしたが、二人の間には後継者がいなかったため、1024年にザクセン朝は断絶しました。

礼拝堂の天井画 |
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礼拝堂の後陣 |
礼拝堂を見学した後は、30分のフリータイムをもらって各自でブレッド城内を自由に散策します。
城内にはグーテンベルクの活版印刷機が再現された部屋があります。活版印刷は1445年頃にドイツのヨハネス・グーテンベルク(1398〜1468年)によって発明されたと言われています。それまでは、修道僧たちが原本から一字一句を書き写して写本を制作していましたが、この印刷技術の発明によって写本が容易になりました。

ブレッド城内 |
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活版印刷所 |
1517年にドイツでマルティン・ルター(1483〜1546年)による宗教改革が始まります。当時、農民たちは文字が読めない者が多く、識字率は5〜10パーセントの知識人に限られていました。ルター派の人々は書物より安価で、絵や簡単な文章による分かりやすいパンフレットやビラを大量に印刷して配りました。
ルターによる宗教改革が短期間でヨーロッパに広まったのは、グーテンベルクの活版印刷のおかげだと言われています。

活版印刷機 |
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記念のカード |
活版印刷所では、有料ですが印刷機を使って自分の名前と日付を入れた記念のカードを作ることができます。見本が並べられていて、その中からデザイン、紙のサイズと色を決めて職人に渡すと印刷してもらえます。私も8ユーロ払って記念に1枚作ってもらいました。
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